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アルファーは、販売する野菜や果物の、
その農産物の糖度や酸度、硝酸態窒素の残留値、ジャガイモのでんぷん価、トマトと人参のカロテノイドを測定してきました。
データ数だけでも、年数が多いだけに膨大になってきました。その中で、いろいろわかった事などもあります。
ここでは、新しいもので、面白いものを掲載していきます。

硝酸態窒素残留値と糖度・酸度 (野菜・フルーツ)
カロテノイド測定 (トマト にんじん)
ライマン価測定 (じゃがいも)
理科準備室 (自社測定までの模索)

ブロッコリー 硝酸態窒素残留値と糖度
測定レポート 『長崎県産 特別栽培 なんぶブロッコリー』
測定日 産地 品名 1本の重量 硝酸態窒素 (ppm) 糖度 (Brix)
花蕾部 花蕾根元 花蕾部 花蕾根元
2024/11/22 長崎県 なんぶブロッコリー 580g - 13.2  40.0 46.6 8.5 8.1 6.1 5.1
なんぶブロッコリー1122

長崎県・小川さんのブロッコリーを測定しました。
前回は、2023/2/2に測定を行っています。

重量は580gと、標準から少し大きめのブロッコリーです。
茎を切ってみると、空洞が無い詰まった状態が確認できます。

糖度は、
蕾:8.5、花蕾部:8.1、花蕾根元:6.1、茎:5.1
と検出されました。

過去測定値の 花蕾部:19.0、花蕾根元:11.0、茎:9.5
という数値よりも低い数値となっていました。

又、硝酸態窒素濃度は、
花蕾部:13.2、花蕾根元:40.0、茎:46.6
と検出されました。(蕾は、今回測定不能)
花蕾部や花蕾根元の数値は上がっていますが、茎の数値は下がっています。

試食をしてみると、
茎部分の味は控えめで、花蕾部付近では、味の濃さを強く感じました。
(吉田紗知子)
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測定レポート 『兵庫県産 八木さんのブロッコリー』
測定日 産地 品名 1本の重量 硝酸態窒素 (ppm) 糖度 (Brix)
花蕾部 花蕾根元 花蕾部 花蕾根元
2024/04/05 兵庫県 八木さんの
ブロッコリー
1,005g - 検知
せず
29.4 72.3 - 9.8 6.7 7.2
ブロッコリーの各部位

兵庫県・八木さんのブロッコリーを測定しました。
前回は、2022/3/3に測定を行っています。
昨年測定を行った、奈良県・益田さんのブロッコリーと同じく、
重量が1kg超えと、とても大きく育っているブロッコリーです。
基本サイズと言える「誠のブロッコリー」の重量344.5gと比べると、
今回ブロッコリーの巨大さが分かりやすいと思います。

今回、蕾内の水分量が少なく、検査液が作成出来なかった為、
糖度・窒素共に測定不可能となりました。

糖度は、花蕾部:9.8、花蕾根元:6.7、茎:7.2と、
過去測定値の 花蕾部:11.5、花蕾根元:11.0、茎:11.8
という数値よりも控えめな数値となっていました。

又、野中さんのブロッコリーの測定数値、
花蕾部:9.3、花蕾根元:7.1、茎:5.8 と近い数値である事が分かります。

八木さんの農場がある、兵庫県たつの市は、海が近く干拓地が広がっています。
干拓地の砂地は、通気性・排水性が高く、
肥料内の余分な成分が排出されやすくなっています。

その影響もあり、硝酸態窒素濃度が他の産地よりも低い傾向がみられました。

今回、花蕾部は検出せず、花蕾根元:29.4、茎:72.3 という数値が検出されています。
他の産地と比べて、全部位で低い数値になっています。

試食をしてみると、硝酸態窒素の低さを照明するかのように、
雑味やえぐみが少なく、味が真っ直ぐに伝わるブロッコリーとなっていました。
又、大きい規格でありながら、芯に空洞が一切ありませんでした。
(吉田紗知子)
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測定レポート 『宮崎県産 野中さんの誠のブロッコリー』
測定日 産地 品名 1本の重量 硝酸態窒素 (ppm) 糖度 (Brix)
花蕾部 花蕾根元 花蕾部 花蕾根元
2024/03/13 宮崎県 野中さんの
誠のブロッコリー
367.5g - 8.2 366.1 919.8 13.1 9.3 7.1 5.8
ブロッコリーの各部位
野中さんのブロッコリーは、約1年ぶりの測定です。
今回は品種が例年と異なります。(昨年は「ファイター」、本年は「まどか」)

まず、糖度に関してですが、茎から蕾にかけて、
つまり 下から上に部位が移るにつれて、糖度が大きく上がっています。
これは、過去の結果を見ても言える傾向であり、
蕾の糖度は、茎の糖度の2倍以上になることもあるようです。

次に硝酸態窒素濃度についてですが、
花蕾部の値は8.2ppmと、過去の結果と比較しても
それほど大きく離れた数値ではないのですが、
花蕾根元は366.1ppm、茎は919.8ppmと、特に茎に関しては非常に高い値です。

今回測定した 「まどか」 という品種が、これまでの 「ファイター」 と異なる点は、
アントシアニンを含む品種であるということが挙げられますが、
これが硝酸態窒素の残留に影響を及ぼすかどうかは、判断の難しいところがあります。

ある論文には、窒素が欠乏するとアントシアニンが増加するという研究結果が出ており、
言い換えれば、
窒素が多ければ、アントシアニンの合成が抑制されるということになります。
しかし、硝酸態窒素濃度が高いのが茎であること、
アントシアニンが多く含まれるのは、蕾など色の濃い部分であることから、
硝酸態窒素とアントシアニンの関連性は薄いのかもしれません。

他に考えられる理由は、今回初めてこの時期収穫の作付けであり、
これまでと窒素消費の感覚が異なる可能性があること、
暖冬であったことなどが考えられそうです。
(渡部智加)
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測定レポート 『宮崎県産 野中さんの誠のブロッコリー』
測定日 産地 品名 1本の重量 硝酸態窒素 (ppm) 糖度 (Brix)
花蕾部 花蕾根元 花蕾部 花蕾根元
2023/03/16 宮崎県 野中さんの
誠のブロッコリー
344.5g - 7.7 42.3 118.7 - 8.5 6.2 5.6
ブロッコリーの各部位と糖度
宮崎県・野中さんの、誠のブロッコリーを測定しました。
前回は、2022/4/14に測定を行っています。
今回、蕾の糖度・硝酸態窒素は、蕾からの検査液を採る事が難しく、
測定器が反応しなかった為、測定出来ておりません。

糖度は、花蕾部:6.5→8.5、花蕾根元:5.6→6.2、茎:4.7→5.6と、
すべての部位で、前回よりも高い数値が検出されています。

硝酸態窒素は、花蕾部:142→7.7、花蕾根元:371→42.3、茎:240→118.7と、
すべての部位で、前回よりも大幅に低い数値が検出されています。
前回測定した際の数値は、過去測定した中でも一番多い硝酸態窒素量でしたが、
今回の測定値で、前々回以降の平均数値に戻っていると感じます。
(吉田紗知子)
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