アルファーは、販売する野菜や果物の、
その農産物の糖度や酸度、硝酸態窒素の残留値、ジャガイモのでんぷん価、トマトと人参のカロテノイドを測定してきました。
データ数だけでも、年数が多いだけに膨大になってきました。その中で、いろいろわかった事などもあります。
ここでは、新しいもので、面白いものを掲載していきます。
硝酸態窒素残留値と糖度・酸度 (野菜・フルーツ)
カロテノイド測定 (トマト にんじん)
ライマン価測定 (じゃがいも)
理科準備室 (自社測定までの模索)
測定レポート 『石川県産 特別栽培 加賀美人れんこん』
測定日 |
産地 |
品名 |
検体 |
1節の 重量 |
硝酸態窒素 (ppm) |
糖度 (Brix) |
2023/10/10 |
石川県 |
加賀美人れんこん |
A |
332.5g |
検出せず |
8.1 |
B |
144.6g |
検出せず |
8.4 |
石川県産のレンコンを測定いたしました。
今年9月に測定した物と、同じ生産者・産地です。
夏・収穫開始直後のれんこんは、シャキッとした食感・さっぱりとした味で、
秋から冬にかけて、デンプン質が蓄積され、
もっちりと粘りのある食感に変化ていきます。
今回は、上記の変化を比べる為に再測定を行いました。
300gを超える大きな個体と、144gの小さな個体の2つを測定しています。
今回も、表面の赤さびを拭き取ってから測定を行いました。
2個合わせて、10分程磨くように拭いています。
泥のように粘着質ではない為、手に付着しても、
水で簡単に洗い流す事が出来ました。
切った際の糸引きについて、前回は少ない印象でしたが、
今回は写真にもしっかり写る程、多く太い糸引きが見られました。
前回写真と比べると、違いがはっきりと分かります。
又、断面同士を遠ざけても、なかなか切れない強度が見られました。
過去、他産地の測定を行いましたが、その中でも一番、
引いた糸の残留時間が長いと感じます。
加賀で育つれんこんについて、
もっちり感や強い粘りをPRポイントにされている、
生産者・販売店が多く見られますが、
その通りの強度が、糸引きの様子に見られています。
糖度は大きい個体Aが8.1、小さい個体Bが8.4と検出されています。
9月の数値は7.5でしたので、糖度が上がっている事が分かります。
又、硝酸態窒素は検出されませんでした。
(吉田紗知子)
測定レポート 『石川県産 特別栽培 加賀美人れんこん』
測定日 |
産地 |
品名 |
1節の 重量 |
硝酸態窒素 (ppm) |
糖度 (Brix) |
2023/09/01 |
石川県 |
加賀美人れんこん |
258g |
検出せず |
7.5 |
石川県産のレンコンを測定いたしました。
小さい個体と、大きい個体が混合で箱に入っており、
今回測定した大は250~240g、小は189g程の重量です。
表面に赤さびがついた状態で出荷される商品の為、
一度表面を拭き取ってから測定を行いました。
この赤さびは、れんこん酸化鉄 と言われ、
成長中のれんこんの呼吸が、土の中の赤さびの鉄分と反応して生まれます。
鉄分を豊富に吸って、「新鮮でおいしい証」と言われています。
収穫前に、地上に出ている茎や葉を刈り生育を止めておくと、
赤さびが抜け、表皮の白いレンコンになる為、
見た目を整えるために、この工程(渋抜き)を行う産地もありますが、
今回測定したレンコンの産地・石川県では、見た目よりも味を優先し、
渋抜きは行わず、出荷直前まで生育を促し、
デンプンの含有量を上昇させて出荷を行っています。
磨くように拭いていくと、白い表面が表れました。
糖度は7.5と、検出されています。
収穫開始すぐである、夏に収穫されたレンコンはさっぱりとした味で、
秋が深まり冬になるにつれて、デンプン質が蓄積される為、
もっちりと粘りのある食感に変化していくとされています。
切った際の糸引きが少なく、
過去アルファーで測定した他産地(10月測定)と比べると、
数値が低めになっている理由は、上記が一つあるかもしれません、
又、硝酸態窒素は検出されませんでした。
(吉田紗知子)
測定日 |
産地 |
品名 |
検体 |
1節の 重量 |
硝酸態窒素 (ppm) |
糖度 (Brix) |
2022/10/20 |
山口県 |
岩国レンコン |
特別栽培 |
380.5g |
検出せず |
11.4 |
慣行栽培 |
281.5g |
検出せず |
9.6 |
岩国レンコンの、特別栽培・慣行栽培品をそれぞれ測定しました。
糖度は、特栽が11.4、概要が9.6と検出されています。
どちらの数値も、同年8/26に測定を行った、
徳島県・佐々木さんの9.4よりも高い数値となっています。
又、硝酸態窒素は、どちらも検出されませんでした。
(吉田紗知子)
測定レポート 『徳島県産 佐々木さんの吉野川レンコン』
測定日 |
産地 |
品名 |
検体 |
1節の 重量 |
硝酸態窒素 (ppm) |
糖度 (Brix) |
2022/08/26 |
徳島県 |
佐々木さんの 吉野川レンコン |
A |
164.7g |
検出せず |
7.7 |
B |
155.0g |
検出せず |
9.4 |
佐々木農園さんのレンコンを測定しました。
前回2020/9/1に測定した品種になります。
糖度は最高糖度が9.4と、前回の11.1よりも低い数値が検出されています。
ですが、一般的なレンコンの糖度7と比べると、高い数値だと言えます。
レンコンは、一本あたり3-4個の節が連なった形をしていますが、
節によって食感が違うと言われています。
この測定でも、それぞれの個体を擦り下ろした際、違いを見る事ができました。
Aは、形が細長く、水分が多い擦り身で、絞るとサラサラとした液が見られました。
この内容は1、2節目の若い節に見られる特徴に当てはまります。
Bは、形が大きく太く、つみれのような硬さの擦り身で、
絞ると濃い白色の液が見られました。
この内容は3節目以降の、成熟された節に当てはまります。
又、糖度も比較するとAが7.7、Bが9.4と違いが検出されております。
(吉田紗知子)
copyright(c) 2003-2024 Alphar Co.,Ltd.